台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
――私は最初、全員にキャラ設定があるんだと思っていた。
けれど初日のひよりと陸の反応で、そうじゃないと知った。
だけど、私や爽真は別。
美玲×紫苑の綺麗な純愛ストーリーに直接絡む以上、
それに必要な人格が割り振られているものだと確信していた。
だからこそ爽真は、私の演技を見抜いたのだと。
それなのに――
私だけなの?
“役”を与えられているのは。
「俺も多少演じてはいる。
けど俺が受けた指示は、“ストーリーに矛盾しない動きをすること”。それだけ」
爽真の目は、少しも私から離れない。
私の反応を探りながら話している――そんな印象だ。
「美玲と紫苑も多分俺寄り。
だから瑠奈だけが異質。1人だけ浮いてると思った」
確信を持っているかのような態度。
でもまだ。これじゃおかしいのは私と断定できない。
「根拠」
短く投げた私の言葉に、爽真の目がピクリと動く。
「多分ってことは、メイン2人への指示は知らないってことでしょ?」
鋭く爽真を見据える目に、作った瑠奈はもういない。
「だったら、爽真が異質の可能性もある。
なのにおかしいのは私の方って思った根拠、出して」