台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―

――私は最初、全員にキャラ設定があるんだと思っていた。

けれど初日のひよりと陸の反応で、そうじゃないと知った。


だけど、私や爽真は別。


美玲×紫苑の綺麗な純愛ストーリーに直接絡む以上、
それに必要な人格が割り振られているものだと確信していた。


だからこそ爽真は、私の演技を見抜いたのだと。


それなのに――

私だけなの?
“役”を与えられているのは。


「俺も多少演じてはいる。
けど俺が受けた指示は、“ストーリーに矛盾しない動きをすること”。それだけ」


爽真の目は、少しも私から離れない。

私の反応を探りながら話している――そんな印象だ。


「美玲と紫苑も多分俺寄り。
だから瑠奈だけが異質。1人だけ浮いてると思った」


確信を持っているかのような態度。

でもまだ。これじゃおかしいのは私と断定できない。


「根拠」


短く投げた私の言葉に、爽真の目がピクリと動く。

「多分ってことは、メイン2人への指示は知らないってことでしょ?」


鋭く爽真を見据える目に、作った瑠奈はもういない。


「だったら、爽真が異質の可能性もある。
なのにおかしいのは私の方って思った根拠、出して」

< 92 / 149 >

この作品をシェア

pagetop