台本通りの恋はしない!―仕組まれた恋リアで、本気で恋しちゃダメですか?―
「は……?」
動揺してキツく細めていた瞳が揺れる。
爽真の真面目な顔は、嘘を言っているようには見えない。
「――といっても、たまに事務所で顔合わせる程度だけど。
でも、周りからの白石の評判は知ってる。
控えめな優等生。アオバケの“美玲”と同じだろ?」
薄く片微笑んで、キッパリと告げるその態度は、
まるで“確実な証拠を出してやった”とでも言うかのよう。
「……」
もともと繋がりがあるなんて、完全に盲点。
どうせみんな役があるんだからと思って、素性を調べることまでしなかった。
強く出た分、素直に認めるのは少し気まずいけど――
納得するには十分な根拠だ。
「……話はわかった」
ぶっきらぼうに言い放つと、爽真はちょっと驚いた顔をする。
それから少し間を置いて柔らかく微笑んだ。
「それはよかった」
バツが悪くて、ぐぬぬと唇を噛む。
なんか、どんどん墓穴掘ってる気がする。
青白い月明かりを背負った綺麗な顔したこの人に、
私は今日、あと何回悔しいと思わされるんだろう?