晴れときどき……
咲都さんのおかげで、なんとかわたしは担任の先生に会えた。

「キミが平坂くんの妹か」

担任の伊藤先生は、すごくまじめそうな人だ。

「あの、まだ、教科書とか何も用意してないんですけど」

「大山高校にいたんなら、教科書がなくてもうちの生徒なんかよりはよっぽどできる。気にするな」

「はぁ」

気にするなって言われても、気にするんですけど。

「教室はここだ。校舎内はやたら広いから迷わないように気をつけろ」

「はい」

って、頷いたけど、実はもう半分迷っています。

帰り靴箱まで戻れるか、ちょっと不安。

「教室はここだ。Aクラス。じゃ、今から紹介するぞ。呼んだら出てこい」

「はい!」

うわっ!

今更だけど、なんだかどきどきしてきた。

転校なんてはじめてなんだけど、これは緊張する。

この最初の自己紹介で、失敗したら灰色の学園生活が始まっちゃうってことなのよね?
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