申し訳ありませんが、わたくし、女王になりますので
鏡に映るわたくしは、お城を出たあの頃と変わらない眼差しで。――それは、大人がとても嫌うもの。わたくしの能力――予知《ヴィジョン》さえなければ、ぬくぬくと、王の庇護の下で暮らせたというのに。
後悔など、微塵も。この能力のお陰で風や草木の声が聞こえ、すこしでも周りに異変があればすぐに知らせてくれる。草木も、風も、大切な、わたくしのお友達なのです。
孤独ではありません。ちっとも。――わたくしの耳には常に、風や草木の歌う歌や独り言、お喋りなどが聴こえており、わたくしのこころを満たしてくれている。
それに、――この子もおりますから。
ゆっくりと階段を降り、ちょうどスナルがテーブルにわたくしのぶんのお茶を運んでくれていました。スナルの引く椅子に座り、黙って、出入り口を見つめていると――。
(リルア。今宵は、すこし、冷えるね。あったかくしてね! )
(こら! ナノったら……姫様に対してなんたる口の利き方を! 何度言ったら直すのあなたは……ああ、お姫様。リルア様。うちの子が毎度毎度申し訳ありません……。)
後悔など、微塵も。この能力のお陰で風や草木の声が聞こえ、すこしでも周りに異変があればすぐに知らせてくれる。草木も、風も、大切な、わたくしのお友達なのです。
孤独ではありません。ちっとも。――わたくしの耳には常に、風や草木の歌う歌や独り言、お喋りなどが聴こえており、わたくしのこころを満たしてくれている。
それに、――この子もおりますから。
ゆっくりと階段を降り、ちょうどスナルがテーブルにわたくしのぶんのお茶を運んでくれていました。スナルの引く椅子に座り、黙って、出入り口を見つめていると――。
(リルア。今宵は、すこし、冷えるね。あったかくしてね! )
(こら! ナノったら……姫様に対してなんたる口の利き方を! 何度言ったら直すのあなたは……ああ、お姫様。リルア様。うちの子が毎度毎度申し訳ありません……。)