紫陽花の短編集物語#1

君と僕のセリフじゃない恋

まい と 海翔
練習中の教室。
文化祭の劇“秘密の約束”。主役は幼なじみの再会ラブ。
まい「…どうして私、選ばれたの? 演技ヘタなのに」
海翔「お前にしかできない“まい”がいるって、脚本読んでわかった」
稽古が進むうちに、台本と現実のセリフがにじんでいく。
ある日、リハーサル中にまいのセリフが詰まった。
まい「“君がいなくなったら、私──”」
海翔「──俺が、いる。だから泣くな」
セリフじゃなかった。
まいを真っすぐ見つめるその目は、演技じゃなかった。
“劇が終わっても、ずっと隣にいてください”

【君と僕のセリフじゃない恋】

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