10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!

文化祭


一難去って、また一難……

いや……全く、清々しいほどに、何一つ解決していない。

問題は山積みで。

まるで、水中で長い間息を止めてるみたいに苦しい。

呼吸の仕方を忘れた?

心臓の周りに何かがガッチリくっついて、動きを邪魔するんだ。

文化祭はもう目の前に迫ってるっていうのに。

準備しなきゃいけないことだってたくさんあるっていうのに。

女子の輪の中に入っていけないあたしの居場所は、どこにもなかった。

「柏木、私服っていつも何系を着てるの?」

放課後の教室で、ヒロくんに話し掛けられた。

机の上には、雑誌が乗っている。

「何系って?」

「ほら、ギャル系とか、お姉さん系とかあるだろ?まぁ、ギャル系はないか」

雑誌をめくりながら、ヒロくんが言った。

「ファッションショー用の服、何か希望はある?」

「うーん…特には。あたし、こういうのあんまり興味ないから」

「そっかぁ。じゃあさ、今から買い物行こうか」

「え?」

「ねっ。 ほら、考えてる暇なんてないんだから。今は和馬も健もいないし、2人で買い物行こう。その方が、柏木も気が楽でしょ?」

< 106 / 176 >

この作品をシェア

pagetop