10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!
横から掛った声に振り向くと、そこにいたのは健くんだった。
頭には白いタオルを巻いていて、白いTシャツに、ウエストには紺色の大きなエプロンをしている。
バケツに入った水を、ラーメン屋の前にまいていた。
「何? 買い物?」
あたしの手におさまるメモを覗きこんで、眉を上げた。
「う、うん。今日、ウチ、すき焼きみたい。強制的に買い物頼まれちゃって」
高鳴る鼓動を抑え、平然を装う。
「健くんは? お店のお手伝い?」
「うん。クソ暑いから、親父が外に水まけって」
「そうなんだ。お互い、大変だね」
あたしが言うと、健くんは眉を寄せて軽く笑った。
「買い物、すぐにしなきゃいけないの?」
「え? あー、多分夕方までに戻ればいいと思うけど」
「じゃあ、ちょっと寄ってけば?」
健くんが、顎でお店の中を差した。
“寄ってけば?”の言葉に過剰に反応したあたしを見て、健くんはフっと目を細めて笑った。
「みんな来てんだよ」