10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!
その爽やかイケメンが困ったように、眉を寄せながら首を傾けている。
な、な、なんでこんなイケメンがウチを訪ねて……
勧誘じゃなかったら、お父さんの職場の人とか?
若く見えるけど、きっと、新入社員さんか何かだ!
引越しの様子を見に来てくれたんだ。
「あ、あの。失礼しました。か、勝手に勧誘の人かと思っちゃって。父の職場の方ですよねっ。父は、まだこっちに来ていないんです。来週こっちに母と一緒に来る予定で――」
「ハハっ!!」
深く頭を下げて、身振り手振りで説明をするあたしの目の前で、笑った彼。
唇に手の甲をつけて、眉間にしわを寄せながら笑っている。
なんだか、子犬みたい……
「全然変わってないね、柏木ゆず」
――ッ!!
「焦ると、機関銃のようにしゃべるくせ。しかも、顔を真っ赤にして」
そう言って、もう一度ハハっと笑った。
「ど、どうして、あたしの名前知ってるんですか?」
目を丸めて彼に聞くと
「あれ? もしかして、俺のこと覚えてないの?」
彼もまた、ぐっと目を丸めた。