10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!
「か、柏木ゆずっ!?」
今まで不機嫌だった彼が、突然大声を出して、玄関のドアに隠れていたあたしを覗きこんできた。
「おまっ……」
丸くなった彼の視線が、あたしに突き刺さる。
「も、もしかして、緒方和馬…くん?」
おずおずと声を出す。
「そ。懐かしいだろ?いじめっ子の和馬」
和馬くんの代わりに答えたヒロくん。
ウインクまでつけて。
「おまえ……こんなとこで何してんだよ」
まだ目を丸めたままの和馬くんが聞いてきた。
「あのね、お父さんの仕事の都合で、また引っ越してきたの」
「ご両親は仕事の引き継ぎで一週間くらい遅れてこっちに来るんだって。だから、今は柏木ひとりなんだ」
ね? と、ヒロくんがニッコリほほ笑んだ。
「何でおまえがそんな詳しく知ってんだよ」
「そ、そうだよ。どうして? ちょっとびっくりした」
あたし達2人の視線がヒロくんに向いて、ヒロくんは肩をすくめた。
「俺の親におばさんから電話があったんだ。転勤で引っ越してくるんだけど、仕事の都合で一緒に行けなくて、一週間柏木が1人になるから、少しだけ様子を見てやってくれって」
そ、そんな事をお願いしてたの?
いくらなんでも、迷惑だよ。
「ご、ごめんね。お母さん、そんな事言ってたんだ。大丈夫だよ、もう片付けも終わったし、あたし一人でも全然平気だから」