10年ぶりに再会した幼馴染みがイケメンすぎて困ってます!
「……柏木。大丈夫?」
心配したヒロくんが、あたしを覗き込んできた。
あたしは眉間にシワを寄せて、力無く微笑みを返した。
でも、作り笑いはすぐに消えてしまう。
あたしは、女子達の痛い視線から逃げるように、教室を走り出た。
向かった先は、屋上。
錆び付いた鉄のをドアを開け、フェンスに手を当て、小さな町を見下ろした。
あたしの家も
和馬くんの家も
ヒロくんの家も
健くんの家も
龍兄の家も……
それに、子供の頃にガチャガチャをした駄菓子屋だって。
全てをキレイに見渡せる。
こんなに小さな町で育ったのに。
広い地球の、こんなちっぽけな空間なのに。
みんながこんなにも遠く感じてしまうのは、どうして?
こんなに近くにいるのに、みんなの考えていることがわからなくて……
――『俺は、ガキの頃からゆずのことしか考えてない』
急にそんなこと言われても、困る……
困るよ、健くん……
「どうすんの?」
背後からかかった声。
目を丸めて振り返ると
「和馬くんと健くん。今まであんな喧嘩したことなんてなかった。あんたが来てからだよ?2人の間に壁ができたの」
冷たい声で話す彼女は、あの非常階段のリーダーだった。
「あんた、幼なじみなんでしょ?ただの幼なじみなんでしょ?」
「………」
「急に和馬くん達の前に現れて、ヘラヘラ笑ってて。あたし達をイライラさせることばっかりして。そして今度は何? 今まで仲の良かった絆まで壊していくの?」