拳にモノを言わせますけどよろしくて?
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庶民が集う広場には、色鮮やかなリボンが巻かれたポールが立っていた。てっぺんには旗が飾られ、風にはためく。そこから何本ものロープが地面に張られ、そこにも小さな三角旗が並んでいた。人々はその下で踊るのだ。
「ガルディアではポールではなく高い樹を使って同じように夏至を祝いますのよ」
「そうか……似たような風習はあるんだな。いつかガルディアの祭も見てみたいものだ」
フェリスベルトが言ってくれて、リュティシアはふと故郷の冷涼な風を感じた。
新しい家族と訪れるガルディアの夏。それは心躍る想像だ。エドゥアルドがはしゃいで駆け回り、リュティシアとフェリスベルトはそれを追いかける。夢のような時間だろう。
「――そのうちお連れしたいわ」
「がうでぃあ? ぼく、いきたい!」
エドゥアルドが可愛い声で主張する。もちろん両親としては愛する息子に見聞を広めさせたいと願っているのだ。大きくうなずく。
「ああ。皆で行きたいな」
「エディを置いていったりしないわ」
しかしフェリスベルトは、もう少し別のことも考えていた。
(三人ではなく、エディの弟か妹も一緒に――)
リュティシアの子なら、絶対に可愛い。そう思ったのだが、フェリスベルトの心はそこで立ちどまった。
(いや。その子を産んでリュティに何かあったら)
想像しただけで背すじが冷えた。もうフェリスベルトにとってリュティシアは、失うなんてあってはならない人間なのだ。
庶民が集う広場には、色鮮やかなリボンが巻かれたポールが立っていた。てっぺんには旗が飾られ、風にはためく。そこから何本ものロープが地面に張られ、そこにも小さな三角旗が並んでいた。人々はその下で踊るのだ。
「ガルディアではポールではなく高い樹を使って同じように夏至を祝いますのよ」
「そうか……似たような風習はあるんだな。いつかガルディアの祭も見てみたいものだ」
フェリスベルトが言ってくれて、リュティシアはふと故郷の冷涼な風を感じた。
新しい家族と訪れるガルディアの夏。それは心躍る想像だ。エドゥアルドがはしゃいで駆け回り、リュティシアとフェリスベルトはそれを追いかける。夢のような時間だろう。
「――そのうちお連れしたいわ」
「がうでぃあ? ぼく、いきたい!」
エドゥアルドが可愛い声で主張する。もちろん両親としては愛する息子に見聞を広めさせたいと願っているのだ。大きくうなずく。
「ああ。皆で行きたいな」
「エディを置いていったりしないわ」
しかしフェリスベルトは、もう少し別のことも考えていた。
(三人ではなく、エディの弟か妹も一緒に――)
リュティシアの子なら、絶対に可愛い。そう思ったのだが、フェリスベルトの心はそこで立ちどまった。
(いや。その子を産んでリュティに何かあったら)
想像しただけで背すじが冷えた。もうフェリスベルトにとってリュティシアは、失うなんてあってはならない人間なのだ。