拳にモノを言わせますけどよろしくて?
 従兄弟にあたるその人が即位し国を率いる頃にはエドゥアルドも大人になる。まだこんなに可愛いのに、国王を支え守る存在になろうと考えているのが健気でリュティシアはキュンとした。

「ご立派ですわ」
「えへへ。お父さまも、へいかのためにがんばってるんだもん!」

 そのひと言で、エドゥアルドが父親を尊敬しているのがわかる。リュティシアはフェリスベルトに深い信頼を抱いた。

「お子さまに真っ直ぐ向き合っていらっしゃいますのね」
「子育ての大変なところは皆が受け持ってくれているのです。私はあまり」
「国の重責を担う背中を見せるのも、なかなかできることではありませんわ」

 リュティシアの口調はやわらかい。だがこの王女だって国を背負ってアルヴェインへ嫁いできているのではないか。まだ若いリュティシアが秘める覚悟のようなものを感じてフェリスベルトは目を伏せた。

「私との縁談は……失礼なことだと思う。お断りいただいてもいいのですよ」
「どうしてですの。フェリスベルトさまは立派な方です。それにエドゥアルドさまのことも、私は大好きでしてよ?」

 それを聞いてエドゥアルドがリュティシアにギュッとする。笑ってじゃれ合う二人をながめたフェリスベルトは、どうにも胸がしめつけられて仕方なかった。


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