Please let me hear your voice-君の声を聴かせてー
久遠くんの手に触れた夜から、
胸の奥がずっと落ち着かなかった。
痛みではない。
でも、温かいとも言い切れない。
ただ——
何かが揺れていた。
仕事終わり、久遠くんが私を呼び止めた。
「優海、少し……いい?」
その声が、いつもより少しだけ震えているように聞こえた。
私は立ち止まり、
久遠くんの方を向いた。
街灯の下、薄桃色の影が揺れた気がした。
久遠くんは深く息を吸い、
ゆっくりと言葉を探した。
「……優海のことが、好きだ。優海が困るのはわかってる。
でも、このまま気持ちを隠すのは俺らしくないと思って」
胸の奥が、静かに跳ねた。
久遠くんは続けた。
「ずっと、影の中で誰かを支えてきた優海が……
光に向かって歩けるようになったらいいって思ってた。
でも、それだけじゃなくて……
俺は、優海自身を大切にしたい」
その声は、優しさだけじゃなく、
痛みも抱えた告白だった。
私は何も言えなかった。
琉生君を好きだった時間。
気づかないふりをしてきた自分。
久遠くんの優しさに揺れた夜。
全部が胸の奥でほどけていくようだった。
「……久遠くん」
名前を呼んだ声が、
自分でも驚くほど弱くて、
でも確かに“咲いた”と感じた。
久遠くんの目が、そっと揺れた。
その瞬間、私は気づいた。
久遠くんの想いに、
ずっと気づいていたこと。
気づけなかったのは——
自分の想いの方だった。
薄桃色の影が、光に触れた。
それは、
私の心が初めて久遠くんに向かって開いた瞬間だった。
胸の奥がずっと落ち着かなかった。
痛みではない。
でも、温かいとも言い切れない。
ただ——
何かが揺れていた。
仕事終わり、久遠くんが私を呼び止めた。
「優海、少し……いい?」
その声が、いつもより少しだけ震えているように聞こえた。
私は立ち止まり、
久遠くんの方を向いた。
街灯の下、薄桃色の影が揺れた気がした。
久遠くんは深く息を吸い、
ゆっくりと言葉を探した。
「……優海のことが、好きだ。優海が困るのはわかってる。
でも、このまま気持ちを隠すのは俺らしくないと思って」
胸の奥が、静かに跳ねた。
久遠くんは続けた。
「ずっと、影の中で誰かを支えてきた優海が……
光に向かって歩けるようになったらいいって思ってた。
でも、それだけじゃなくて……
俺は、優海自身を大切にしたい」
その声は、優しさだけじゃなく、
痛みも抱えた告白だった。
私は何も言えなかった。
琉生君を好きだった時間。
気づかないふりをしてきた自分。
久遠くんの優しさに揺れた夜。
全部が胸の奥でほどけていくようだった。
「……久遠くん」
名前を呼んだ声が、
自分でも驚くほど弱くて、
でも確かに“咲いた”と感じた。
久遠くんの目が、そっと揺れた。
その瞬間、私は気づいた。
久遠くんの想いに、
ずっと気づいていたこと。
気づけなかったのは——
自分の想いの方だった。
薄桃色の影が、光に触れた。
それは、
私の心が初めて久遠くんに向かって開いた瞬間だった。