Please let me hear your voice-君の声を聴かせてー
麻衣はゆっくり立ち上がって部屋の奥の棚を開け、小さな箱を両手で抱えて戻ってくると、柚歩の前にそっと置いた。
動作のひとつひとつが長い時間を抱えているみたいで、柚歩は息を呑んだまま見つめていた。
「……これを渡さなきゃいけないの」
その声は震えていないのに、深いところで揺れていた。
柚歩は指先が冷たくなるのを感じながら箱の蓋に触れ、ゆっくりと開いた。
光がひとつ、静かに胸の奥へ落ちていくようだった。
細い銀の指輪がそこに横たわっていた。
触れたら壊れてしまいそうなほど静かで、優しくて、痛い光だった。
「歩くんが……友香ちゃんのために作った指輪よ」
柚歩の呼吸が止まる。
「渡せなかったけれど……想いは残ってる。ずっと、ここに」
麻衣は指輪をそっと取り上げ、柚歩の手のひらに置いた。
重さはほとんどないのに、胸の奥がぎゅっと締めつけられた。
涙がこぼれそうになる。
「これは……あなたの光だよ、柚歩ちゃん」
その言葉が落ちた瞬間、視界が一気に滲んだ。
涙が止まらなくて、柚歩は指輪を胸に抱きしめた。
涙がぽたぽたと落ちて銀の表面に小さな跡を作っていく。
動作のひとつひとつが長い時間を抱えているみたいで、柚歩は息を呑んだまま見つめていた。
「……これを渡さなきゃいけないの」
その声は震えていないのに、深いところで揺れていた。
柚歩は指先が冷たくなるのを感じながら箱の蓋に触れ、ゆっくりと開いた。
光がひとつ、静かに胸の奥へ落ちていくようだった。
細い銀の指輪がそこに横たわっていた。
触れたら壊れてしまいそうなほど静かで、優しくて、痛い光だった。
「歩くんが……友香ちゃんのために作った指輪よ」
柚歩の呼吸が止まる。
「渡せなかったけれど……想いは残ってる。ずっと、ここに」
麻衣は指輪をそっと取り上げ、柚歩の手のひらに置いた。
重さはほとんどないのに、胸の奥がぎゅっと締めつけられた。
涙がこぼれそうになる。
「これは……あなたの光だよ、柚歩ちゃん」
その言葉が落ちた瞬間、視界が一気に滲んだ。
涙が止まらなくて、柚歩は指輪を胸に抱きしめた。
涙がぽたぽたと落ちて銀の表面に小さな跡を作っていく。