花売り令嬢の身請け~公爵様は一目惚れに抗えない~
レオナールと過ごす夜は何度目だろう。
数えきれないほどの夜を共に過ごしてきたある日のこと。
エリーゼはふと聞いてしまう。
「レオナール様はご結婚されないのですか?」
訪ねてすぐに後悔してしまう。
どんな回答だとしても、この場で聞くような話ではないのに。
「結婚か。しないだろうね。家は兄が継ぐだろうし」
「……好きな方は……?」
エリーゼは再び、地雷を踏むようなことを自ら問いかけてしまう。
好きな方がいたら、今こうしていること自体がおかしいのに。
「両親を見ているからね。僕は誰も好きにならない。好きになんてなれるわけがない」
月明かりに照らされる、レオナールの横顔がとても切なく、暗く見えた。
何気なく聞いたことで、傷を抉ってしまったことに申し訳なくなる。
その表情を見た時に、エリーゼの中に今までとは違う気持ちが芽生えたことを自覚する。
「レオナール様!私が、レオナール様を好きにさせます」
レオナールが驚いて彼女を見る。
「私のこと、好きになってください。結婚したいと思ってください」
「え?」
「それまで、キスも、何もしません」
真っ直ぐにレオナールを見つめると、エリーゼは呆然としているレオナールの手を取り続ける。
「だから、普通の恋人みたいに過ごしましょう。デートをして、踊って、笑って。そうやって、私を好きになってください」
「エリーゼ……」
「私、頑張ります!」
レオナールは、複雑な表情で彼女を見つめていた。
それから、ふっと笑った。
「ぷっ。エリーゼ。自分の今の格好わかって言ってる?」
「え……あっ!」
エリーゼはもちろん、レオナールも何も着ていない。
順番がめちゃくちゃなことに気が付いて、慌てて布団を頭から被って隠れる。
「お手並み拝見しようかな」
その声があまりにも優しくて、胸が高鳴る。
そっと、布団の中から顔だけ出し、レオナールの顔を見つめると、思い描いた通りの優しい笑顔で見つめられる。
「覚悟していてくださいね」
数えきれないほどの夜を共に過ごしてきたある日のこと。
エリーゼはふと聞いてしまう。
「レオナール様はご結婚されないのですか?」
訪ねてすぐに後悔してしまう。
どんな回答だとしても、この場で聞くような話ではないのに。
「結婚か。しないだろうね。家は兄が継ぐだろうし」
「……好きな方は……?」
エリーゼは再び、地雷を踏むようなことを自ら問いかけてしまう。
好きな方がいたら、今こうしていること自体がおかしいのに。
「両親を見ているからね。僕は誰も好きにならない。好きになんてなれるわけがない」
月明かりに照らされる、レオナールの横顔がとても切なく、暗く見えた。
何気なく聞いたことで、傷を抉ってしまったことに申し訳なくなる。
その表情を見た時に、エリーゼの中に今までとは違う気持ちが芽生えたことを自覚する。
「レオナール様!私が、レオナール様を好きにさせます」
レオナールが驚いて彼女を見る。
「私のこと、好きになってください。結婚したいと思ってください」
「え?」
「それまで、キスも、何もしません」
真っ直ぐにレオナールを見つめると、エリーゼは呆然としているレオナールの手を取り続ける。
「だから、普通の恋人みたいに過ごしましょう。デートをして、踊って、笑って。そうやって、私を好きになってください」
「エリーゼ……」
「私、頑張ります!」
レオナールは、複雑な表情で彼女を見つめていた。
それから、ふっと笑った。
「ぷっ。エリーゼ。自分の今の格好わかって言ってる?」
「え……あっ!」
エリーゼはもちろん、レオナールも何も着ていない。
順番がめちゃくちゃなことに気が付いて、慌てて布団を頭から被って隠れる。
「お手並み拝見しようかな」
その声があまりにも優しくて、胸が高鳴る。
そっと、布団の中から顔だけ出し、レオナールの顔を見つめると、思い描いた通りの優しい笑顔で見つめられる。
「覚悟していてくださいね」