忘れ「」私、と君
困ったなぁ。何も言わなすぎだよ。
もう少し教えてくれてもいいと思うんだけど。
聞かない私も私だけど。
「……」
そして結局私は噴水に来ちゃうのね。
知ってた。
なんとなく、気持ちが落ち着くんだよねー。
水の力?音かな?
……でも、今は。
水面をかき消すように手で水を荒らした。
落ち着かない……。
「……はぁ、別のところ行こうかな」
なんて思ってたら、茂みからガサガサと音がした。
何の音かと思って音がする方へ近づいてみた。
「……うさぎ?」
茂みから覗いたのは、草むらにはあまりにも似合わない真っ白なうさぎ。
私が少し躊躇ってると、うさぎは警戒する様子もなく私に近づいてきた。
「……なあにー?」
少し触れても逃げない。
不思議な子。
雪うさぎみたい。
「ゆき……かな」
思わず呟くと、うさぎが耳を立てて反応した。
……彼みたいね。
膝に乗せて撫でても大人しい。
毛並みもすごいきれいだなぁ。