鯨のうた

『突然メールごめんね。今、中原専務に新年会に誘われて、急遽仕事終わってから新年会に参加することになった···。新年会終わったら、また連絡するね』

優作さんからのメッセージにフリーズが止まらない。

(新年会?もしかして、その新年会に···中原専務の娘さんも来るんじゃ···?)

確認したい。
けれど、確認してもいいものだろうか。

優作さんから新年会の話しかされていないのに、中原専務の娘さんが参加するかを確認するのは良くないだろうか。

しかし疑い過ぎて、優作さんに嫌な思いをさせたくない。
わたしは優作さんを信じ、一旦自分を抑え『わかりました。あまり飲み過ぎないようにしてくださいね』と返信をした。

(はぁ···ダメだダメだ!切り替えないと!)

わたしは自分の頬を叩き、不安を払おうとする。

すると、そんなわたしを見た担当の国枝さんが「千衣ちゃん、どうしたの?」と不思議そうに問い掛けてきた。

「あっ!休みボケがまだちょっと残ってて···、気合い入れないとなぁって思いまして!」
「千衣ちゃんでも休みボケするんだ!まあ、年末年始明けはさすがにね〜。ほどほどに頑張ろう」

国枝さんの言葉にわたしは作り笑顔で応えると、スマートフォンをバッグに仕舞い、午後の業務に取り掛かったのだった。
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