最後まで読まないで
手のひらの文字
「好きな人の名前を手のひらに書いて飲み込むと、両思いになれるんだって」友達から聞いたおまじないを、私は毎朝こっそり実践している。ある日、ずっと片思いしていた彼の方から話しかけてきてくれた。「おはよう! 今日もいい天気だね」私は嬉しくて、ドキドキしながら「おはよう」と返した。ふと彼の手元を見ると、彼の手のひらには私の名前が隙間なくびっしりと書き込まれていた。そして、そのすべてに赤いペンでバツ印がつけられていた。