最後まで読まないで

風船

遊園地でピエロから赤い風船をもらった。空に飛んでいかないように手首に紐を結びつける。家に帰っても嬉しくて、ずっと手首につけたままにしていた。夜、ベッドに入ると、風船はプカプカと天井に浮かんでいる。ふと夜中に目が覚めると、風船が私の顔のすぐ上にまで降りてきていた。風船の表面には、ピエロと同じ満面の笑みがくっきりと浮かび上がっていて、少しずつ私の顔に被さろうとしていた。
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