最後まで読まないで

拾った財布

道端で黒い革の財布を拾った。中を見ると、たくさんのお札と運転免許証が入っていた。交番に届けようとしたけれど、悪い心が芽生えてしまい、僕はその財布を自分のズボンのポケットに隠して家に持ち帰った。その日の夜、玄関のチャイムが鳴った。「落とし物を拾ってくれてありがとう」と男の声がする。そっと覗き穴から外を見ると、免許証の写真と同じ顔の男が笑顔で立っていた。
< 329 / 462 >

この作品をシェア

pagetop