この縁談、謹んでお断りいたします〜身代わりお見合いのはずが、冷徹御曹司の運命の花嫁になりました
 彼の言葉一つひとつが帆奈美の背筋を無意識に伸ばさせる。複雑になっていた頭の中にひと筋の光が見えた。

 「ありがとうございます……! さっきまで見えなかった課題がクリアになりました」

 あれだけ悩んでいたのが嘘のよう。
 帆奈美は、宏臣から《頑張れよ》と声援を送られて通話を切った。

 (助かった……)

 どこをどうしたらいいのか見えず、途方に暮れていた帆奈美に示された道筋。勝手で強引、どこかおかしな人という宏臣の印象が今の電話一本で覆ってしまった。
 嫌な気分どころか、なぜか胸が熱い。帆奈美は深く息を吸って、キーボードに手を置いた。
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