婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】
「ぷはっっ!!ゲホッ、ゲホッ……!」
「リオ!!大丈夫かいっ!?どこも痛くないかいっ!?」
アル様も水面から顔を出すと慌てた様子で近寄ってきて、私の腕を掴むとぐいっと立たせてくれた。
「…はぁ……危ない危ない……水を少し飲んじゃって、びっくりしました……えへへっ…」
頭を両手で押さえたまま、私はヘラヘラと笑みを浮かべた。
ふぅ……カツラは無事だったし完璧っ!
カツラを押さえながら顔をあげると、アル様の顔からは、普段の笑みが消え去っていた。
……どうしたの……かな?
アル様の目は見開きなぜか固まっている。