婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】
感心しながらアル様の後ろをついて行くと、アル様は慣れたように部屋に入り、手際よく着替えをさせて布団をかけた。
そして、私に振り返ると
「明日の朝医者を呼ぶように伝えてくるよ、リオはまだここにいる?」
「…はい…。僕一応専属執事ですし……やっぱり倒れるなんて心配なのでここに残ります」
「ふふっ…ギルが羨ましいなぁ。リオ?無理はしないようにね」
アル様は不思議なことを言うと部屋を去っていった。
ベッドの脇に椅子を持ってきて座ると、静かになった部屋でベッドで眠るギル様の顔をじっと見つめる。
「大丈夫かなぁ……」
いつも偉そうな顔でサラッとなんでもこなして、自信に溢れるギル様しか知らないからなんだか顔色の悪いギル様が心配で胸が締め付けられた…。