婚約が嫌で男装執事になったのに~配属先が婚約者の元でした~【完】
「皆様、今日はこの場を借りて嬉しい報告があります。
私ギル・レイヴンは、ロゼッタ侯爵家令嬢、リリィ・ロゼッタと正式に婚約しました。
既に、国王からの許可も得ています。
こちらが私の婚約者です。
今後は、私の婚約者としてお見知り置きを」
意味のわからないことを言ったギル様は、満足気に私を見下ろすと、とてもとても嬉しそうに美しく微笑む。
「……え?」
頭の中が追いつかなくてポカーンとする私に、会場からはたくさんの祝福と歓喜の声があがる。
それと同時に、社交界で人気高かった彼の婚約発表は、令嬢たちにとってはよっぽどの事だったのかあちらこちらから悲鳴が響くほどだった。
ショックで倒れるものが出るほどの大騒ぎだった。
そんなカオスな状況を見ても、私の脳は理解が追いつかない。
え……まってまって、どういうこと?
私があのギル・レイヴンと婚約…?!
そんなの聞いてないんだけど……え?