今日はここまで、ここから一緒に〜君と作る未来〜

最初の前菜が運ばれてくる。

彩りのきれいなカルパッチョに、
小さなハーブとソースの線が描かれている。



「では、一品目の仕事の話は……」



快浬さんがフォークを持ちながら言う。



「〝ここまでライト〟を初めて見たとき、どう思いました?」



「いきなり過去にさかのぼりますね」



「興味がありまして」



わたしは少しだけ考えてから、答えた。



「今正直に言えば、〝これでやっていけるのか〟って思いました」



「ですよね」



「でも、同時に、〝ああ、このライトで、誰かの暮らしがよくなればな〟って思いました」



視線の先で、キャンドルの灯りが小さく揺れる。



「〝片づけろ〟って言うんじゃなくて、〝一緒に手伝うよ〟って言ってくれるキッチン。どこの誰かも分からない誰かの、〝疲れ〟が笑顔に変わるのを想像すると、開発者にとって、この上ない喜びですよね」



そう言いながら、
自分の中の何かも整理されていくのを感じた。



「今、ちゃんと聞けてよかったです」



快浬さんは、静かに頷く。
< 139 / 200 >

この作品をシェア

pagetop