今日はここまで、ここから一緒に〜君と作る未来〜
「だから――」
顔を上げる。
「この感情は、〝好き〟って、呼ぶしかないんだと思います」
真っ直ぐに快浬さんを見る。
「快浬さん」
「はい」
「私も、快浬さんのことが、好きです」
言葉にした途端、胸の奥で何かがほどけて、
代わりに温かいものが広がっていく。
快浬さんは、ほんの一瞬だけ、
信じられないものを見たような顔をして。
それから、ゆっくりと笑った。
「僕のことを好きになっていただき、ありがとうございます」
「そんな、契約取れたみたいな言い方しないでください」
「いえ。僕にとっては、これまでのどの契約よりも、重要な合意なので」
その言い回しが、たまらなく愛おしく感じられる。
「ただ、一つだけ」
「はい」
「〝今日はここまで〟という言葉を、僕たちの関係の終わりにだけは、絶対に使いたくありません」
その真剣さに、思わず息を呑む。
「仕事の一日を終える合図としては、いくらでも使います」
「でも、あなたとの関係に対して、〝ここまで〟と線を引くつもりは、一生ありません」
それは、快浬さんなりの『覚悟』の言い方だった。