今日はここまで、ここから一緒に〜君と作る未来〜
その日の夕方。
開発フロアに、社長がひょっこり顔を出した。
「みなさん、今いいですか」
ざわっと、フロアの空気が揺れる。
「先日のCM、反応よかったです。例のサッカー選手夫妻も、〝現場の雰囲気がよかった〟と言っていました。第二回もよろしくお願いします」
「ありがとうございます」
快浬さんが、代表して頭を下げる。
「特に、快浬と春日さんの掛け合いが、一番良いんだそうだ」
その一言で、
隣の席の誰かが吹き出しそうになるのを、
わたしは感じた。
「〝あの二人、本当に〝息ピッタリ〟ですね〟と褒めていたよ」
「それは光栄です」
快浬さんは、
さして動じる様子もなく、淡々と受ける。
社長は、
その様子を眺めながら、ふっと目を細めた。
「仕事上の〝チーム〟としても、プライベートの〝チーム〟としても、長く続くといいな」
一拍置いてから、さらりと付け足す。
「……どういう意味でしょうか」
快浬さんの声が、わずかに低くなる。
「さあな。〝父親として〟君たちをを見てると、二人が並んでるだけでいろいろ見えてくるもんだ」
そう言って、さっさと引き上げていった。
——絶対、気づいてる。
わたしは、
顔が熱くなるのを必死にごまかしながら、
モニターに視線を戻した。