今日はここまで、ここから一緒に〜君と作る未来〜
「仕事抜きって、こういうときに難しいですね」
「ですね。つい〝この水栓の位置が〟とか考えちゃいます」
「じゃあ、今日はルールを決めましょう」
快浬さんが、歩きながら提案する。
「〝他社製品をほめるときだけ、仕事の話をしてもいい〟」
「それ、暁の人が言っていいんですか」
「市場調査です」
「便利な言葉だ」
そんな他愛もないやりとりだけで、
心が軽くなっていくのを感じる。
「このあと、どうしますか」
「よければ、うちでご飯でもどうですか」
快浬さんの言葉に、わたしは一瞬だけ固まる。
「……お邪魔してもいいんですか」
「ええ。〝今日はここまでライト〟を、家庭用にどう使っているか、お見せしようかと」
完全に仕事の言い訳をつけながら、
でも、その目は少し照れている。
「じゃあ、材料買って帰りましょうか」