今日はここまで、ここから一緒に〜君と作る未来〜



「その中でも大切な人の話しをさせてください。その人は〝家族の時間を守る〟という言葉を僕にくれました。〝無理をしないで、一人じゃない〟からと思わせてくれるキッチンにしたいと、〝誰かの暮らしをよくしたい〟と考えられる人です」



その『人』が誰かを、わたしはよく知っていた。



「〝逃げたんじゃないか〟という噂が広まる中、帰ってきた時も『おかえりなさい』と、迎え入れてくれました」



快浬さんは、ほんの少しだけ笑った。



「その人が居てくれたから僕は、目の前の困難から逃げなかった。逃げずに、〝ここまで〟の先にあるものを掴み取りに行くことができました」



会場が、静かな拍手に包まれる。



「そして今、ようやく〝僅差〟ではなく、〝暁一強〟と言ってもいい状況に、入口だけは立てたのだと思います」



拍手が、さらに大きくなった。
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