今日はここまで、ここから一緒に〜君と作る未来〜
わたしは、その場に立ち尽くしたまま、
ドアの開閉に背中を押されるようにして外に出た。
冷たい外気が頬を刺す。
「……仕事。仕事しに来たんだから」
誰に言うでもなくつぶやいて、
握っていたメモ帳に力を込める。
紙が、くしゃりと音を立てた。
胸の真ん中で、細い針が刺さったまま、
抜けない感じがする。
それは、怒りでも憎しみでもなく、
ただただ自分が場違いな人間に思えてしまう、
みっともない嫉妬だった。
――別に、付き合ってるわけでもないのに。
頭ではそう分かっている。
『ただの同僚』どころか、『ただの部下』だ。
なのに、
どこかで『一緒にキッチンを作る相棒』みたいな顔をしていた自分が、
急に恥ずかしくなる。
視界の端で、
駅ビルのガラスに映る自分の姿がくすんで見えた。