今日はここまで、ここから一緒に〜君と作る未来〜



「こちらの引き出し、開けてみてください」



参加者に向かって、
シンク下の引き出しを開けて見せる。

中には、仕切りで区切られた収納と、
小さなピクトグラムが並んでいた。



「〝定位置インジケーター〟という仕組みです。どこに何を戻せばいいかが、一目で分かるようになっています」



「ほんとだ。絵が描いてある」



「料理って、片づけるときに『これどこに戻すんだっけ』が積み重なると、すごく疲れるんですよね。なので、〝考えないで戻せる場所〟を最初から決めておくと、片づけが楽になります」



片づけ手順を示しながら、
使い終わった道具を『一時置きボウル』に集め、
シンク脇のラックに流していく。



「ここ、浸け置き用の浅いスペースがあるんですね」



「そうなんです。『あとで洗う』を、視界の端に置きすぎないための場所です。ここまで終われば、〝片づけの八割完了〟って考えてもらえれば」



「八割……終わりが見えると、心が軽くなりますね」



参加者の一人の言葉に、
わたしの胸が少しチクリとした。


――終わりが見えると、心が軽くなる。


それは自分がいつも一人暮らしのキッチンで感じていたことと、
同じだった。
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