今日はここまで、ここから一緒に〜君と作る未来〜

続いて、
今日のインタビュー参加者の夫婦が入室し、
自己紹介と簡単な雑談を済ませた。

テーブルの上には、
A3サイズの間取り図と、シール、ペン。

ショールームの担当者が、
飲み物を置いて部屋を出る。



「では、始めましょうか」



快浬さんが、穏やかな声で切り出した。



「今日のテーマは、〝終わりの自信〟。皆さんの〝台所での一日〟の話をたくさん聞かせてください。良いところも、面倒くさいところも、ぜんぶ含めて」



快浬さんは、
まず参加者の生活リズムを丁寧に聞き出していく。

起床時間、朝ごはんの準備、帰宅時間、
片づけのタイミング。



「仕事から帰ってきて、一番最初にすることはなんですか?」



「うーん、手を洗って、エアコンつけて……そのあと冷蔵庫を開けますね」



奥さんが答える。



「その〝冷蔵庫を開ける瞬間〟は、どんな気持ちになりますか?」



「〝あ、今日これ使ってなんとかしなきゃ〟って、慌てて献立考えます」



笑いが起きる。



「分かります」と、
美桜さんがすかさずうなずく。



「冷蔵庫って〝希望〟と〝罪悪感〟が一緒に詰まってますよね。買ってきてまだ使ってない野菜とか」



「そうそう、あの罪悪感。〝あーまたしなびさせちゃった〟っていう」



参加者の奥さんが笑いながら乗ってくる。


——すごい……一言で距離詰めるの、うまい。


わたしは、
会話のテンポに感心しながら、メモを走らせた。
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