今日はここまで、ここから一緒に〜君と作る未来〜
その日から、開発室の時間は、
さらに濃度を増していった。
競合の新シリーズの機能分析、
価格帯の比較、
営業現場からの生の声のヒアリング。
わたしは、
プレゼンで指摘された点をまた一からやり直し、
『〝無理をしない〟キッチン』や『心が温かくなるキッチン』などに潰し込んだ。
「どんなキッチンがいいと思いますか?」
「やっぱり〝朝起きて今日も頑張ろう〟って前向きに思えるキッチン」
「罪悪感の軽減より、それを抱かせない環境作り」
「ライトの光の温かみを追求」
そういったスタッフの声を、
一つひとつ書き出し、
〝品質向上〟に向かって、データに起こしていく。
快浬さんは、その横で、
原価試算と販売シミュレーションを繰り返していた。
「ここをサブスク的なサービスにして、初期費用を抑えれば――」
「でも、それだと工場側の負担が」
「一部モジュールを共通化して、既存シリーズにも展開できるようにすれば、スケールメリットが出ます」
ホワイトボードは、
数日でびっしりと数字と矢印で埋まった。