今日はここまで、ここから一緒に〜君と作る未来〜
帰省最終日。
実家の縁側で、ノートを開く。
母の『そこまでしなくていいよ』。
近所のおばあちゃんの『ちょっとした気遣い』。
元カレの『近すぎると喧嘩する同線』。
父の『責任の重圧』。
それぞれの言葉が、
一つのイメージに収束していく。
——〝終わりの自信〟の先に、
〝ここからの余白〟が必要なんだ。
ライトが『今日はここまで』と言ってくれたあと、
人が『ここから一緒に』と言える何か。
キッチンの、ほんのスペース。
家族の時間を守る、〝ちょっとした気遣い〟。
そこにだけ、
柔らかい光と感情が残るような仕掛け。
「……〝ここからとここまでの線引き〟とか?」
呟きながら、ノートの端に小さな四角を描く。
そこに、
マグカップや、読みかけの本、子どもの絵だって置けるような場所。
シンクに洗い物を入れたら、
〝無理しなくていいよ〟とちょっとした気遣い。
母や父、秋人や近所のおばあちゃんの顔が、
その光の中にぼんやりと浮かぶ。
——これ、暁に持って帰ろう。
ノートを閉じて、大きく伸びをする。
地元の空は、都会より少しだけ星が多かった。