余所者-よそもの-【 2 】
「ユキってさ。昔……つっても高校時代だけど。誰とも喋らないヤツだったんだぜ」
「そうなんですか?」
「今となってはビジネスの為に他人と関わるようになったけど、アイツの基本は”人と関わらないこと”。理由は、自分でコントロールが出来る範囲の物事以外は信用ができないから」
「じゃあ、学生時代のユキさんはずっと独りぼっちだったんですか?」
「いや?」
違う、といった潤がグッと立てた親指で自分のことを指している。
それを見て「あ、そうか」と気が付いた。
ユキの高校時代を語る潤は、今でもユキと仲がいい。
ということは、ユキが独りぼっちだったのは潤と出会うまでの話ということ。
「潤さんがユキさんの初めての友達だったんですね」
「それも違う。俺は二番目」
そう言って自嘲気味に笑って顔を伏せた潤は、少し悲しそうな表情をしていた。
「じゃあ、眠り歌代わりに少し昔話をしようか。――…俺とユキと、サンコンが出会った頃の話を」