余所者-よそもの-【 2 】
翌日。
マジで不良っつーもんはやることが単純だ。
テンプレってモンに抗うことを知らないのか。
――ブォン、ブォン。
――バリバリバリバリ。
放課後、ホームルームを終えた頃だった。
俺たちの教室がある校舎の四階にまでこれでもかと鼓膜に響く、バイクの耳障りで重苦しい改造エンジン音の数々。
「え、何?」
「おいなんだ、アレ」
「やだ怖い……」
「イタ校の奴らだ」
廊下側の窓際にいた生徒たちから、波及するようにして教室内に困惑の声が広がっていく。
俺は席から立ち上がって廊下に出ると、校舎向きの窓から校門の様子を窺った。
あーあ……。
案の定門の外にはイタ校の連中が、何台ものバイクに跨ったままたむろしていた。
完全に誰かの出待ちをしている様子。
誰を待ってるってそんなの、俺らに決まってるよなぁ。
……ダル。
しばらくの間、俺は窓際から静観していた。
すると一階の昇降口から、校庭の砂の上へと二人の影が飛び出してきた。
誰だ、と思って目を凝らしてみれば。
一人はイタ校制服を着崩した不良。
そしてもう一人は、ソイツに首根っこをロックされながらズルズルと引きずられるようにして連行されていく……もっさりメガネ。
「………」
俺は「んー…」と廊下の蛍光灯を仰いでちょっと考えてから、怠惰な足取りで階段を下っていった。
一階の踊り場に出たときだった。
「あ」
目の前でばったりと鉢合わせたのは、同じように向かいの階段から下りてきた瑞生だった。