余所者-よそもの-【 2 】


俺は夜の道を歩きながら、思考を巡らせる。


――『紫藤がアイツを欲しがってる。……そういう関係なのかもしれない』

自覚させたユキの恋は、ぶっちゃけ前途多難。


紫藤は多分、カナコちゃんを拾ったその日から、なんか腹にあることは間違いなかった。
買い物に連れ出したり、Z地区の騒動のときなんかもそうだ。

明らかにカナコちゃんに対して何か、特別な感情がある。


ただ、解せないのはどうしてユキにカナコちゃんを預けたか。
自分から距離を置いておきながら、遠くからカナコちゃんを守り続けている。


紫藤の行動に一貫性がない。
一貫性のないところには、経験上、絶対に何か拗れた感情が潜んでいる。


……わっかんね。


まぁ、紫藤がなんかしてきたところで。
別にユキには自分の店やこの街に何の執着もない。

カナコちゃん連れて逃避行でもさせればいい。


愛があればどうとでもなるさ。


何はともあれ、かけがえのない親友の初恋が上手く実るといいな。


さぁて、誰か可愛い女の子誘って、旨い酒でも飲みに行くか。





< 161 / 212 >

この作品をシェア

pagetop