余所者-よそもの-【 2 】
「そんなに潤ちゃんがよかった?」
そして、よくわからないことを言ってくる。
「そんなに俺が嫌?」
まくしたてるようなそれは、もっと意味がわからない。
だって、私のことが邪魔で、嫌がっていたのはユキの方だ。
「潤ちゃんには甘えて、俺には謝る。それってなんで?」
「か、勝手に家に上がったから……」
「それはいいよ」
「それに私、他にもたくさん……謝らないといけないことがあるんです」
「なに?」
「でも、今は上手く話せないから」
「だから帰るの?」
「はい……」
溜息混じりに答えれば、私を抱き留めるユキの腕の力が強くなる。
ぎゅうぎゅうと力を込められて、苦しい。
一体どうしたんだろう、と後ろを振り返ろうと思えば、私の意志を汲み取ったようにユキの方へと正面に向き直された。
「何を謝る気でいるのかはわからないけど」
「あの……」
「どうせ俺はお前が何を言っても、最終的にはぜんぶ許すし」
「………」
「だからもう俺から逃げるな。何も話さなくていいから、ここを出ないで」
そう言ったユキの目は、強引というよりも切実な『お願い』に見えた。
行かないでって言われているみたいで、断り辛い。
「いい?」
「……はい」
あっさりと返事をしてしまうと、ユキは軽く私を抱きかかえて、ベッドの上に戻した。