余所者-よそもの-【 2 】
「なるほど」
「何が?」
「ちょっと、僕と茶ァ行きません?」
「行かない」
「カエデさんのこと、知りたくありませんか?」
私は思わず野間の顔を見た。
「……知る必要ないし、知りたいとも思わない」
私は帰路を向いて、歩き出そうとした。
野間と話すことなんて、もう何もない。
突っ立つ彼の横を通り過ぎようとすると、その時。
腕を、ガシ、と掴まれた。
「放して」
「ダメっすよ。今日ばかりは逃がさない。僕の話を聞いてもらいます」
腕を引いても押してもビクともしない。
野間の右腕の龍が、私を締め付けてくる。