余所者-よそもの-【 2 】
私はそのあと、一人で店を出た。
「送る」と言った野間を「タクシーに乗るから」と断って。
私は、すっかり朝日の昇った静かな街を、AnBarまで歩いて帰った。
手のひらの指輪が、朝日に照らされて淡く光った。
――『ほんと?これ私に?』
――『……だからって泣くなよ』
もしかしたらあれが、最後の涙だったのかもしれない。
ふいに、ユキの声が重なる。
――『いつか、俺が泣かせてやる』
泣けない私に、
忘れられない私に。
愛と、罪悪感は。
一体、何が違うんだろう。