余所者-よそもの-【 2 】
「………」
私は思わず目を見張った。
だって、バンの顔がパンパンに膨れ上がってる。
誰かにものすごく殴られたようだった。
「わふはっはよ……」
「……え?」
「はひふへはっへ、ほほっへふ」
「ごめん。全然わかんない」
バンは膨れ上がった顔で何かを言ってるけど、全くなんて言ってるのか聞き取れない。
というか、誰かこの状況を説明してほしい。
「ふぁんこんふぁん!」
バンがそう言うと、サンコンがバンの隣に立った。
「バンくん、ゆっくり喋りましょう」
「……わふはっはよ。はひふへはっへ、ほほっへふ」
いや、さっきと何も変わってないんだけど。
棒立ちになる私。
サンコンは「よく言えましたね」バンの頭をよしよしと撫でた。
「『悪かったよ』、『やりすぎたって思ってる』だそうです」
「い、いや……どうしてバンくんはこんな怪我を?」
尋ねると、サンコンは満面の笑みで「ああ」と一言返事をして、
「私が成敗しました」と言った。
それを聞いて、いよいよ何かがおかしいと思った。
誰か、何か。
裏で糸を引いてる気がする。