余所者-よそもの-【 2 】
支度を終えて、時間を見れば。
もう出勤時間ギリギリ。
リンコと一緒にバタバタと一階へ降りる。
「リンコさん、いつ帰るんですか?」
「んー。気が向いたら」
そんなことを話しながらフロアに出ると、すでにサンコンは出勤していて、フロアに出て準備を始めていた。
カウンターでは、潤がスマホを触りながら座っている。
遊びに来てたんだ。
「おーカナコちゃん。どう?元気になった?」
「はい。もうすっかり。潤さん、この間はありがとうございました」
簡単な挨拶をしたところで、遅れてリンコが颯爽とフロアに出てきた。
「あれ?リンちゃんじゃん」
「あら潤。昨日ぶり」
挨拶を交わす二人は、どうやら顔見知り。
キョロキョロと、交互に二人の顔を見た。
「リンちゃんはどうしてここに居るんだ?」
「昨日、潤の店で飲んだあと、ここで飲んでたのよ」
ユキとリンコがAnBarより前に飲んでた店は、潤のホストクラブだったのか。
独りでに納得する私をよそに、リンコは話を続ける。
「で、飲み潰れたからカナコの部屋で寝かせてもらった」
話がひと段落したところで、私がテーブルにお水を差し出すと、待ってましたとばかりにリンコの手が伸びてきた。
例のごとく私の腕を強く引っ張り、有無を言わさず無理やり隣に座らせてくる。