余所者-よそもの-【 2 】

支度を終えて、時間を見れば。
もう出勤時間ギリギリ。

リンコと一緒にバタバタと一階へ降りる。


「リンコさん、いつ帰るんですか?」

「んー。気が向いたら」


そんなことを話しながらフロアに出ると、すでにサンコンは出勤していて、フロアに出て準備を始めていた。

カウンターでは、潤がスマホを触りながら座っている。
遊びに来てたんだ。


「おーカナコちゃん。どう?元気になった?」

「はい。もうすっかり。潤さん、この間はありがとうございました」


簡単な挨拶をしたところで、遅れてリンコが颯爽とフロアに出てきた。


「あれ?リンちゃんじゃん」

「あら潤。昨日ぶり」


挨拶を交わす二人は、どうやら顔見知り。

キョロキョロと、交互に二人の顔を見た。


「リンちゃんはどうしてここに居るんだ?」

「昨日、潤の店で飲んだあと、ここで飲んでたのよ」


ユキとリンコがAnBarより前に飲んでた店は、潤のホストクラブだったのか。

独りでに納得する私をよそに、リンコは話を続ける。


「で、飲み潰れたからカナコの部屋で寝かせてもらった」


話がひと段落したところで、私がテーブルにお水を差し出すと、待ってましたとばかりにリンコの手が伸びてきた。

例のごとく私の腕を強く引っ張り、有無を言わさず無理やり隣に座らせてくる。


< 222 / 274 >

この作品をシェア

pagetop