余所者-よそもの-【 2 】
「ね?一つのベッドで一緒に眠ったのよね?」
「え、あ、はい」
よしよし、と撫でてくるリンコの大きな手。
どうしたんだろう?
今日はやたらと機嫌がいい。
「は?……いや、ちょっと待て」
そんな私たちを見て、潤がワナワナと定まらない指先をこちらに向けてきた。
「リンちゃん」
「なぁに?」
「リンちゃんって、”心はどっち”?」
「さー。どっちでしょー」
カラカラと笑いながら曖昧に答えたリンコに、潤は声を大きくして言った。
「カナコちゃん!わかってる!?」
潤が言いたいことは、なんとなくお察し。
「少なくとも、リンちゃんは元”男”だぞ!?」
――そう。
リンコは、生物学上の男性。
そんなの、とうに理解している。
身なりこそは女性だ。
髪は長いし、メイクもばっちり。
女である私よりも隙がなく整えられたそれは、とても女っぷりがいい。
だけど。
洋服じゃとても隠しきれない肉体の逞しさ。
ゴリゴリ、ムチムチの筋肉。そして立派すぎる背丈。
サンコンに並ぶ程の巨体。
それから、野太い声。
明らかに後付け装備された、偽造のバスト。