余所者-よそもの-【 2 】
「あーおかしっ。潤聞いてよ!この子ったら、ずっとアタシにやきもち焼いてたんだから」
「や、やきもちなんて焼いてませんっ!」
私が声を大きくして否定をすると、薪をくべたみたいに二人の笑いはもっと大きくなった。
「もしかして……嘘だったんですか?」
「アンタたちがおもしろくって、つい。でもまさか信じるなんて思わないじゃない」
信じるも何も……。
私の中で妙にピースが繋がってしまっていた。
あーだからユキは女である私の身体見ても何とも思わないんだな、って納得さえしていたのに。
「ユキちゃんはいい男だけどね。どっちかって言うとサンちゃんみたいなのがタイプ」
「そ、そうですか……」
目が点になったまま固まった私の頭を、リンコがよしよしと撫でた。
「どうして嘘ついたんですか?」
「契約のためよ」
「契約?」
「アタシ、ユキちゃんの出資を受けて、ニューハーフBARを出す予定だったの」
「ニューハーフBAR?」
「そう。何度も契約条件を話し合うのに、あの男は一切条件を譲ってくれないもんだから。なんか弱みないかなって」
つまり、リンコはユキの客ではなく、ビジネスパートナーだったということ。
だから下手に出ていたというか、丁重に扱っていたのか。