余所者-よそもの-【 2 】


「カナコ、この店でイジメられてるでしょ?アタシ、前に見たもの」


思わず頭上のリンコの顔を覗き込めば、話してるのは私じゃなく、ユキ。


「いい環境で働かせてあげたい。アタシならそれが出来る」

「必要ない。解決済みだ」


対するユキは、やっぱりリンコを睨みつけたままだった。


「どうしてソイツを欲しがる」


リンコの腕が、より一層私を近くに引き寄せた。
これ以上くっつきようがないっていうのに、頬っぺたが潰れるくらいぎゅうぎゅうと圧迫される。


「アタシたち。昨日熱ぅい夜を過ごしたの」

「………」

「この子の魅力が十分にわかった」


リンコはそう言ってやっと私の方を振り向くと「ねーカナコー」なんて顔を近づけてくる。


「ご、誤解されるようなこと言わないでくださいっ」


唇でもくっついてしまいそうな距離に、私は両手で壁を作って防衛する。


「……結論、却下だ」


そんな私たちに、ユキの低い声が落ちてきた。

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