余所者-よそもの-【 2 】
シトウでは、日々誰かが追いかけっこをしている。
理由なんか知らない。
彼女が悪いことをしたのかもしれない。
それでも、反射的に逃げた。
追われている理由は後で聞けばいい。
捕まったらロクな事にならないに決まってる。
私はとても軽い彼女の手をしっかりと握って、行き交うシトウの人々を押しのけ、掻き分け、逃げた。
だんだん、手を引く彼女の手が重くなってくる。
きっと私の足についてこれないんだ。
そう思うと、細い路地に駆け込んだ。
ゴミを入れる大きなコンテナの隙間に身体を隠す。
女性は苦しそうに、はぁ、はぁ、と大きく肩を上下させていた。
壁伝いにしゃがみ込んで、息を整えている。
誰に追われているのか。
どうして追われているのか。
落ち着いたら、尋ねてみよう。