余所者-よそもの-【 2 】
戸惑う私の背後から、切羽詰まったような叫びが響く。
「ねぇさん……!!!」
聞き覚えのあるその声に、後ろを振り返る。
そこに立っていたのは、いつもの一眼レフを首から下げた、
「アオイちゃん……?」
どうしてここに?
それに、ねぇさんって……
「あの子と、あの人が。あなたに救いを求めた理由がわかった」
囁くように声を落とした、彼女。
この人がアオイのお姉さん?
立ち尽くす私に向かって、彼女は深く、丁寧にお辞儀をした。
まるで何かの幕を下ろすように、黒く、長い髪がしなやかに垂れる。
「シドを、よろしくお願いします」
――……シド?
シドって、呼んだ……。
「――…カエデッ!!!!」
鼓膜を震わせる、地鳴りのような低い声。
私は恐る恐る、前を向く。
――そこには髪を乱した、シドが居た。
ねぇさん?
カエデ?
――私が今までずっと一緒に居た、この人が……?