余所者-よそもの-【 2 】
細い裏路地にいた人影が、一人、また一人と、夜の闇に消えていく。
狭く、暗く、静かなその場所に、やがて私だけが取り残された。
そうだ、帰らなきゃ。
まだ、営業時間中だ。
私はAnBarに向かって、ゆっくりと足を動かす。
カエデと交換したブカブカのスリッパが、地面を這いずった。
――ずり。
――ずり。
まるで、重たい鉄の鎖が。
私の足首に巻きついたような感覚がした。
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