余所者-よそもの-【 2 】
程なくしてショッピングモールに到着。
人前に出られる状態でない私のことなんて、お構いなし。
穴があったら入りたいモード全開の私の手をぐんぐん引いて、リンコはまず洋服を選んだ。
リンコの分と、私の分。
記念すべきお店のオープンに着用する、一張羅。
てっきり私は、あれやこれやと意見を交わしながら洋服を選ぶのだと思ってた。
だけどリンコの買い物は豪速だった。
自分のものはすぐに二択まで絞り、試着後一度だけ「どっちがいいと思う?」と一言意見を求めただけ。
私のものに至っては「カナコには絶対コレ」と強制的な一択。
試着して「こんなの無理です」とか「絶対嫌です」とか、どれだけ反対しても聞いてくれなかった。
洋服を買い終えると、次は靴だった。
てっきりここも即決なのかと思えば、そうじゃない。
リンコは何足も履き替えながら、驚くほど時間をかけて選んでいる。
「アンタの靴は、さっきの服と合わせるとホワイトがいい。でも、真っ白じゃないのよねー……」
そう言って、エナメルの真っ白な靴を棚に戻した。
靴、くつ。
――ずり、ずり。
頭の中であの音が反響する。
……いやだ。
リンコの声は聞こえているのに。
視界が勝手に入れ替わる。
私の足にまとわりつく、ブカブカのスリッパ。
頭から離れてくれない。