余所者-よそもの-【 2 】
私たちは再びタクシーに乗り込み、その足でリンコの新店舗に向かった。
リンコは準備があるので、開店時間よりも早くに店に入る。
客席で座って待ってくれてていいって言われたけど、じっと待ってるのも退屈だったので、スタッフの人たちと一緒に準備を手伝った。
――そうして、開店時間。
リンコに強制連行された私以外。
ユキ、サンコン、潤、バンの四人はAnBarで一度集まってから、一緒になってリンコの店にやってきた。
お祝いは、私たちAnBarメンバーが一番乗り。
店内に入ると、みんな一様にリンコに開店の軽い労いの言葉をかけていく。
リンコは一通り挨拶をすると、奥で隠れる私を手招いてきた。
「カナコ!おいで!」
「………」
行きたいのは山々なんだけど。
どうしても勇気が出ない。
「カナコ!」
二度目の呼びかけに『いい加減にしなさい』とちょっと怒られた気がして。
もう観念するしかない、といよいよ諦めた。